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 ベルリンと中央ヨーロッパ5カ国(ドイツ[ベルリン、マイセン、ドレスデン]、チェコ[プラハ]、 オーストリー[ウィーン]、 スロバキア[ブラチスラバ]、 ハンガリー[ブダペスト])を駆け足で周ってきました。

 今回のツアーでは、参加三十数名中、中高年の夫婦が10組20人と半数以上を占め、且つ彼らの話によれば海外旅行を夫婦揃って何回も行っているとの事でした。彼らの旅行中の言動を見ていると、共通点が2つあり、1つ目は、主導権が妻にあるということ(旅行先の選定、自由時間の買い物など)、2つ目は、夫の妻への奉仕に夫が喜びを感じているか、少なくとも苦痛には思っていないということです。新聞などによると、団塊の世代が今後退職して旅行をする際、誰と行きたいかを調査した結果、「夫は妻と行きたい」が多数を占めたのに対し、逆に「妻は女の友人と行きたい」が多数を占める結果が出たと報ぜられています。従って、世間一般の団塊の世代の大半の夫は、今後退職してもし妻と一緒に旅行に行きたければ、今回参加していたような夫婦の関係をヒントにすれば良いのではないでしょうか(笑)。

 さて本題

1.ベルリン:
 今回のツアーに参加している多くの男性は、今回の目的はベルリンとドレスデンと言う方が多くいました。ご承知のように、ベルリンはつい十数年前まで、東西を隔てたあの有名なベルリンの壁があったところです。西ベルリンをぐるっと取り囲んだ全長155Kmの壁のうち、今存在するのはほんの極一部で、絵が描かれています。高さは3m半程度ですが、戦後長い間、時の政権の強権で、東ドイツの人々から自由を奪い、人々を閉じ込めてきたこのベルリンの壁には感慨深いものがありました。またベルリンの象徴であるブランデンブルク門の門上にある「青銅製の4頭立て馬車の女神」が、かつてあのナポレオンにフランスに持ち去られ、それを返還してもらって復元したとガイドから聞いて、激動の欧州の歴史に思いを馳せずにはいられませんでした。
 ドレスデンもご承知のように第二次大戦の大空襲で灰燼に帰した街で、その象徴であったフラウエン教会は昨年ようやく再建されました。

2.ウィーン:
 今回のツアーは中欧の各都市のクリスマス市に合わせて日本を出発した日程の関係もあり、どこのツアーもかなりの盛況で現地のクリスマス市も非常に賑やかでした。中でもウィーンの市庁舎前のクリスマス市は盛大で、店も商品(当然、クリスマスに関係したものが多い)も日本の夜店よりかなりグレードが高いものでした。またあの有名なシェーンブルン宮殿の広場にもクリスマス市が開催されており観光客で賑わっていました。宮殿の中の大ギャラリー(舞踏会用の部屋)が、かつてナポレオン戦争後の「会議は踊る」で有名なウィーン会議で使われたとの説明を聞き、またまた感慨に耽った次第です。
 かつてハプスブルク帝国の都として栄華を誇ったウィーンは、花の都パリと並んで、また何度でも行きたくなる都市のうちのひとつであることを今回の旅で実感しました。