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 この3月、Tさんに引き続き、小生もヨーロッパアルプスでマッターホルンを見ながら滑ってきました。

 昨年のダヴォスに引き続き、中高年のスキーツアーで3月16日から25日まで、実質なか6日間、イタリア側のバルトロナンシュ(田舎町で宿泊費がチェルビニアの2/3程度と安い)をベースに、天気の良かった2日間はスイスのツェルマット側まで国境を越えて滑りました。

 特に最奥部のロートホルンまで行ったときは、行って帰るだけで1日がかりでしたが、ガイドの話によれば、この程度のクラスは欧州では中規模とのことで、欧州アルプスのスキー場は流石に本場だけあって、規模といい数といい、我々の想像をはるかに超えています。

 ちなみにガイドが教えてくれた大きいスキー場は、フランスでは、一番最大がトロアバレー、他に、ポルトデソレイユ、エスパスキリー、アルプデュエズ、パラダイススキーなど、スイスでは最大がヴェルビエ、ほかにラークス、イシュグルなど、イタリアではドロミテ(この渓谷の中に、コルチナをはじめ10箇所ぐらいの大きなスキー場がある)が最大でほかにボルミオなどと、ドロミテを除き、聞いたこともない名前ばかりです。たまたま、ガイドがトロアバレーのスキー場マップ(A4程度)を持っていたので見せてもらったら、八方尾根などはこの地図では、わずか3cmぐらいと言ってました。

 今回のツアーでは、女性が自損でひざを複雑骨折、男性(1級の上の準指)がスイス側からイタリア側に抜ける標高3800mの人道トンネルを越えた後、高山病から心臓にきて意識がなくなり、ヘリで麓の病院まで搬送され、双方ともイタリアの病院で我々の滞在期間中に手術を受け、帰国できるのは後1週間ぐらいかかるとの事でした。特に手術費が数百万との事で皆さん海外傷害保険に入っているとはいえ、今後のことをかなり心配されていました。小生もOGのビジネスカード(JCB)に付帯している保険を頼りにしていますが、傷害、疾病治療とも最大300万円なので今後海外スキーの際は、再検討が必要と考えています。

 それから今回もう一つ、さまざまな人々とのかかわりの中で、人生勉強をさせて頂きました。小生、人の話に突っ込み(漫才のように)を入れるのが大好きで、この中高年のツアーの中でも口やかましい男で知られていますが、その口が災いして窮地に陥った時に、複数の方々より小生の琴線に触れる言動を賜ったことは、一生忘れられない思い出となりそうです。

 最後におまけがもう一つありました。帰りの経由地のドバイ国際空港の搭乗待合室でトイレに行ったときに、ポシェットをフックにかけたまま忘れ、いざ搭乗という際に腰に無いことに気付き、悲壮な気持ちでそのトイレに戻ったところ、何と天佑、フックに掛かったまま残っており中味も無事で、ツアーの皆さんとこの間抜け振りを、一緒に笑い合える事が出来たことは非常に幸運でした。