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 紀元70年にローマによって滅ぼされて以降、約二千年間世界の流浪の民となり、第二次大戦後の建国後も周りを敵対するアラブ諸国に囲まれ、今日尚緊張の続くイスラエルの現実をこの目で見てきました。

 ツアーに参加した皆さんも異口同音に同じ事を言ってましたが、小生も「なんでそんな危ないところに行くの」と家族や周りの人から言われて日本を出ました。しかし、ベングリオン空港(かなり前、日本赤軍の「岡本こうぞう」が機関銃を乱射)やエジプトおよびパレスチナ自治区との国境のセキュリティチェックの厳重さを除けば、イスラエル国内の一般の地域は極めて平穏で、かつインフラの整備も良く、食べ物はうまいしツアー中とても快適でした。ご承知のように、この地は至る所キリスト教の聖地があり、欧米を中心とした多くの観光客で溢れかえっていました。一般の日本人にはにわかには信じられないと思いますが、現地の日本人ガイドも是非皆さんにイスラエルのありのままを伝えてくださいと言ってました。それから今回のツアーに参加したメンバーは東京、大阪7人ずつの14人でしたが、言わば特殊なツアーということもあるのか、夫婦での参加はなく、男女(男8、女6)とも全て1人での参加でした。しかしながらその反面、皆さん世界中を旅している兵ばかりで、海外旅行50、60回はざらで、100回以上の人も何人かいました。今までに行ったところを皆さんに尋ねると、小生が直接聞いたことがないところでは、グリーンランド、南米パタゴニア氷河、中央アジアの全ての国々(タジク、キルギス、トルクメニスタン等)、ブータン、イエメン、キューバなどで、要するに皆さんの行っていないところは、地球上では中部アフリカ(ケニアを除く)と紛争中のイラク・アフガニスタンだけということになります。

次に周った主要なところです。

1.シナイ山
 ご承知のように平和条約締結後イスラエルからエジプトに返還されたシナイ半島にあり、旧約聖書にある出エジプト記のなかでモーゼが十戒を授けられたと言われている。

2.死海
 小学生のころ雑誌か何かで見て、地球上にこんなところがあるのかと子供心に感動したことが記憶にあり、実際死海に浮かんでみて感無量でした。

3.マサダの砦
 ローマのエルサレム占領後も1000人のユダヤ人が立てこもり、最後までローマ軍に抵抗したところで、「ノーモアマサダ」がイスラエルの国づくりのバックボーンになっており、今も軍への入隊式はここで行われているとの事。

4.ゴラン高原
 旧シリア領で現在イスラエルが占領しており、シリアとの非武装地帯に国連軍が駐屯。日本の自衛隊も参加しており、展望台から双眼鏡で日の丸の旗が見える。

5.エルサレム旧市街
 ご承知のとおり、ユダヤ、キリスト、イスラムの3宗教の聖地として有名で世界の歴史が詰まっている町。今回「嘆きの壁」でウクライナのユシチェンコ大統領(毒を盛られ顔面が非常に荒れている)一行と遭遇し写真に撮れました。

6.ベツレヘム
 ここはパレスチナ自治区でイスラエルから(又イスラエルへ)の出入国のチェックは厳しく、境界には分離壁が建設されている。またキリストの生誕教会があることで有名。