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 7月下旬、関空からJALの直行便で、パラオにダイビングに行ってきました。パラオへは関空や成田から直行の定期便はなく、通常はグアム経由になりますが、JALのチャーター便が、年間定期的に運行されているようです。この7月、8月はそれぞれ月間に、成田から4便、関空から2便、中部から1便の直行のチャーター便が予定されています。今回の便では夏休みに入ったところでもあり、家族連れも多かったのですが、この季節以外のチャーター便では乗客のほとんどがダイバーとのことでした。

 この季節はパラオでは雨季で、ダイビングにはいい時期ではなかったのですが、たまたま天候(特に風)に恵まれ、パラオで人気の西側の有名ポイントをほとんど潜ることが出来ました。特にブルーコーナーはダイバーには超人気ポイントで、リピーターが何度もダイビングに来たくなる魅力的なポイントで、魚の数と大物の魚が出てくる場所として超有名のようです。

 ご承知のようにパラオは終戦までは日本の委任統治領で、パラオ諸島の中心のコロールには南洋庁が置かれており、またぺリリュー島は大戦末期に上陸した米軍と激戦を交え、日本の守備隊約1万人が洞窟陣地で善戦し、米軍に多大な犠牲を強いた後、玉砕した島としても有名です。

 最終日はダイビングが出来ませんので、コロールからの「日帰りぺリリュー島ツアー」で島内の激戦のあとを見てきました。ガイドの話では、今も毎年日本から慰霊団がこの島を訪れており、またこの地で自決された守備隊長の中川大佐のご遺族の方々もお孫さんたちと一緒に毎年来られているとのことでした。

 現在の日本人がのほほんとダイビングを楽しめるのも、彼らの尊い犠牲の上に築かれた平和のお陰で、日本から遠く離れた南洋のこの小さな島で土となった彼らの御霊の冥福を祈らずにはおられませんでした。